適応障害とはどんな病気?
適応障害とは進学・転校・学習内容の急激な変化、就職・部署移動・職位の変更、日常的には引っ越し・同居・単身赴任など、身の回りの環境が変化したことに対してご自身がその環境に順応(じゅんのう)できず、主に精神的な変調によって日常生活に支障をきたしている状態です。
適応障害は、早い段階からの適切な治療や積極的な環境調整によって、すみやかに改善する患者様が非常に多い病気です。
治療開始時期の遅れや環境調整ができない(患者様自身が同意されない)まま長期にわたった結果、うつ病に移行する場合もみられる病気です。
当院での診断の進めかた
適応障害では“うつ”の併発が非常に多いため、当院では医学的・統計学的に証明された検査で“うつ(抑うつ)”の有無や、その辛さの程度を必ずチェックします。病状の程度や年令によっては、MRIで脳の異常を確認する場合もあります。
からだの症状がみられる場合には、症状に応じて血液検査などを追加していきます。
受診にあたってのご注意
適応障害はストレスがかかる環境から早めに離れることで、お薬をあまり使わずにすみやかに症状を改善できる可能性が高い病気です。
そのため、ご自身の気持ち次第でストレス環境から離れることができないか、自分自身でストレスを軽減するアイデアがないかを、まずはご自身で考えてみることも必要です。
また薬物療法に併せ、診察時に症状を少しでも軽くするアイデアを患者様と一緒に考え、お薬があまり増えないように一緒に考えるように心がけております。
なお、治療に先立ってからだや脳の検査(除外診断と言います)のみを希望される方の受診も承っておりますが、他院で治療するための紹介状作成目的での検査は原則行っておりません。
検査結果は口頭できちんとご本人様にご説明いたしますので、あらかじめご了承ください。
※注:本文は医学的な正確性よりも、分かりやすさや過去の臨床経験を優先して記述しております。