高血圧症ってどんな病気?
高血圧症はその90%以上が原因不明です。
多くは遺伝的な素因と塩分や脂質の過剰摂取、運動不足、肥満、ストレス、喫煙、アルコール、不眠(睡眠不足)などの生活習慣の不摂生などが関与しています。
一方、腎臓病や内分泌(ホルモン)の病気などの原因で発症する高血圧症もあります。これらは「2次性高血圧症」と呼ばれ、降圧剤以外の薬剤や手術などで治癒させることもできる高血圧症です。
また、診察室や健診の場面に限って血圧が非常に高い数値を示す、白衣高血圧症という状態もあります。
当院での高血圧症のみかた
現在の降圧目標値は持病や年令で細かく分かれておりますが、65歳までの方はまずは血圧を135/85mmHg未満を第一目標にします。
75歳以上の方の目標値は145/85mmHg未満を第一目標にします。
本来は食生活の改善、運動習慣の確立、飲酒や喫煙を控える、適正な体重を保つ、不眠(睡眠不足)やストレスの解消などの生活習慣を改善することが一番大事ですが、それだけで正常な血圧基準まで血圧を下げるのは難しいようです。
そのため、まずは降圧薬を開始して定期受診をすすめながら、ご自身の血圧を目標値まで低下させ、可能であれば降圧薬を減量・中止するために一緒に生活習慣の改善を考えていくというのが実際的なようです。
白衣高血圧症が疑われる方はご家庭での血圧をしばらく測定し、その測定メモを医師に実際に確認してもらう必要があります。
若い方の高血圧症や、急激に血圧が上昇した方、血圧上昇以外に他の症状が同時にでてきた高血圧症の場合には、ホルモンも含めた採血や脳MRI、必要によっては専門医でのご精査をおすすめする場合があります。
※注:本文は医学的な正確性よりも、分かりやすさや過去の臨床経験を優先して記述しております。