認知症

認知症ってどんな病気?

五感で感じ(知覚)、覚えて(記憶)、学んで(学習)、考えて(思考)、決める(判断)ような知的な機能を認知機能と言います。
これらの能力が脳細胞の変性によって障害され、日常生活に支障をきたす病気を認知症と言います。
認知症には原因によってアルツハイマー型、脳血管性、レビー小体型、ピック病などが挙げられますが、最も多いのがアルツハイマー型です。
アルツハイマー型では 記憶障害や見当識障害(時間・場所・人物などの誤認)で気づく場合が多く、次第に進行して最終的に認知機能全般の障害になります。認知症に伴って幻覚・妄想、徘徊、異常な食行動(異食症)、睡眠障害、抑うつ、不安・焦燥、暴言・暴力などを見る場合があり、これを周辺症状(辺縁症状、BPSD)と呼びます。
また、記憶障害(物忘れ)はあるが日常生活に支障はなく、かといって認知症ではないという境界領域にある状態を軽度認知障害(MCI)と呼びます。軽度認知障害と診断された方の80%は6年後にアルツハイマー型認知症を発症したと言われており、早い段階での診断と対処が認知症の発症を遅らせると言われています。

認知症は一般的なもの忘れと混同されがちですが、もの忘れはある出来事のうちの一部を忘れてしまうのに対して、認知症では出来事があったという事実そのものを忘れてしまいます。また、もの忘れは助け船をだすと出来事を思い出すのに対し、認知症では助け船をだしても思い出せないなどの典型的な違いがあります。
例えば久しぶりに孫にあって名前が思い出せないという時に、周りから「孫の○○ちゃんだよ」と言われると、すぐに思い出すのが加齢に伴うもの忘れに対し、「孫の○○ちゃんだよ」と言われても怪訝な顔をしたり、そんな人はいただろうかというような言動や行動が見られた場合は認知症の可能性が高くなります。

他にも幾つかの認知症がありますが、それぞれに特徴的な経過や症状があり、問診や検査から総合的に認知症か否か、認知症ならどのタイプかを専門医は診断していきます。高齢者の”うつ”や統合失調症などでは認知症と似たような症状から発症する場合がありますので、これらの病気との鑑別診断も重要になります。

当院での認知症の治療方法

根本的に認知症を治す治療法は現時点では見つかっておりません。ただし早い段階から診断され、ご自身に適したお薬を継続して服用していただくことで、認知症の進行を遅らせる可能性があるといわれています。周囲の方やご自身で認知症を心配される症状がある場合は、まずは医師にご相談して頂くことが最良です。

来院後の日常生活でご注意いただきたいこと

認知症のお薬は継続して飲み続けることが一番大事です。認知症の多くは回復しませんので、ご自身の判断で薬を飲むことを止めてしまうと、症状がどんどん進行していくことになります。飲んでいただく薬の量は患者様の状態を見極めた上で調整していますので、飲む量と回数をお守り下さい。また認知症の進行を遅らせたり、周辺症状を軽減するには心地良い脳への刺激が大事になります。人によって異なりますがご自身が喜怒哀楽を感じるイベント、趣味、レクリエーションなどを行いましょう。

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